アールテック株式会社では、紅茶の国・スリランカの高品質な紅茶の輸入し、日本国内で販売しています。
1) スリランカ紅茶の産地・銘柄
2) セイロンティーは3つの標高で品質区分
3) 100%純正セイロンティーの証「ライオンロゴ」
4) 紅茶の等級(グレード)
5) 輸入する紅茶のグレード
6) セイロンティーの歴史
(1)スリランカ紅茶の産地・銘柄
セイロン紅茶という名称は多くの方が聞いた事があると思います。セイロンとはスリランカの旧国名。スリランカは世界で最も有力な紅茶生産国の1つです。
セイロン紅茶として親しまれているスリランカの紅茶は、イギリス、中東、ロシア、その他多くの国々へ輸出されています。 紅茶といえばイギリス・・・というイメージですが、実は英国メーカーの紅茶にもスリランカ産の紅茶は多く使用されています。
紅茶の栽培は主に、島の中央山岳地帯と、島南端近くの平地で行われています。スリランカでは茶園の位置する標高により、紅茶を3つに区分します。
(2)セイロンティーは3つの標高で品質区分
- ハイグロウンティー:高地産茶。標高1200メートル以上の茶園
- ミディアムグロウンティー:中地産茶。標高600~1200メートルの茶園
- ロウグロウンティー:低地産茶。標高600メートル以下の茶園
産地・銘柄 | ウバ茶 | ヌワラエリヤ茶 | ディンブラ茶 | キャンディー茶 | ルフナ茶 |
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区分 | 高地産茶 ハイグロウンティー | 高地産茶 ハイグロウンティー | 高地産茶 ハイグロウンティー | 中地産茶 ミディアムグロウンティー | 低地産茶 ローグロウンティー |
香り | すずらんのような花の甘い香り メントール系 | さわやかな花の香り | ほのかな花の香り | 芳醇な香り | スモーキーフレーバー |
香味 | 濃厚 | さわやかな渋み | マイルドで優しい | 自然な甘み | コクがある |
風味 | タンニンの含有量が多いいため刺激的な渋み | 強い渋み | 緑茶に近い味わい | マイルドな渋み | 渋みがない |
水色 | 澄んだ濃紅色 | 明るく澄んだ色 | 濃いめのオレンジ色 | 濃いオレンジ色 | 濃い赤色 |
適した飲み方 | ストレート,ミルクティー (ホット・アイス) | ストレート・ミルク | アイスティー・ ミルク・バリエーション | アイスティー・ | |
シーズン | 7~9月 | 1~3月/8~9月(年2回) | 1~3月 | 1年中 | 1年中 |
特徴 | 世界3大銘茶(希少品) | セイロンティーのシャンパン | クセがない | クセがない一般的な紅茶 | |
茶葉の形 | OP/BOP | BOP(OP/BOPF/F) | BOP/CTC | BOP | BOP/OP |
(3)100%純正セイロンティーの証「ライオンロゴ」
紅茶の缶などに写真のような「ライオンロゴ」を見つけたことはないでしょうか。
これはスリランカ紅茶局が認証するロゴです。
ライオンロゴをつけるには、スリランカ紅茶局の一定基準を満たさなければなりません。
それは、100%純正のセイロンティーであること。そのセイロンティーが100%スリランカ国内でパッケージされていることという2点。
日本で売られているライオンロゴの付いた紅茶は、さらに日本の安全基準をクリアして輸入されています。
(4)紅茶の等級(グレード)
紅茶の等級とはおいしさのランクを意味しているわけでも、品質を表しているわけでもありません。
これは茶葉の大きさや形状を表しているのです。
出来たばかりの紅茶の葉(荒茶)は、大きさがばらばらの状態です。
大小混ざった状態では大きな茶葉と小さな茶葉で抽出時間に差があるため、均等に抽出することができません。
これはOPタイプ(葉の大きなタイプ) とBOPタイプ(葉の小さなタイプ)では抽出時間に差があることで理解できると思います。
そこで紅茶の葉は、製造工程で最終的にふるい分けされ、大きさ別に分類されます。
こうして大きさを分けることで、抽出時間のばらつきを抑え、用途別に使い分けたり、ブレンディングしやすくしているわけです。
基本的には、茶葉の原型をしている大きなものをOP(オレ ンジペコー)という分類として、OPが砕けたものをBOP(ブロークンオレンジペコー)として分類するわけです。
(5)輸入する紅茶のグレード
FOP | フラワリー・オレンジペコ |
OP | オレンジペコ |
FBOP | フラワリー・ブロークン・オレンジペコ |
BOP | ブロークン・オレンジペコ |
BOPF | ブロークン・オレンジペコ・ファニングス |
F : Floweryフラワリー。-花のつぼみのような形をしたごく若い芽を含む
F : Fanningファニングス。-風で吹き飛ぶような細かさの意味
O : 若芽でまだほとんど葉緑素がなく、透過光がオレンジ色っぽい意味
(6)セイロンティーの歴史
紅茶の父、紅茶の王
今や世界中の人々に愛されるセイロンティーですが、その舞台裏にはさまざまな歴史があります。
忘れてならないのは、紅茶の研究に生涯をかけた”スリランカ紅茶の父”ジェームステイラーの功績です。
そして、今や誰もが知る紅茶ブランド”「リプトン」の産みの親”サー・トーマス・リプトンの力によって、スリランカの紅茶は世界に通じる高級ブランドへと成長しました。
ジェームステーラー 【Mr. JAMES TAYLOR】
セイロンティーの父と呼ばれるジェームステーラー(1835年~1892年)は、スリランカの紅茶産業の基盤を築いた人物です。
150年前のスリランカでは、紅茶ではなくコーヒーの生産が盛んでした。
スコットランド人のジェームステーラーは、コーヒープランテーションで働くためにスリランカのキャンディへとやってきます。
しかし、1860年代には「さび病菌」によりコーヒープランテーションが衰退してしまい、次第にお茶の栽培が試されるようになりました。
その結果、ジェームステーラーも1867年にお茶の木の栽培に乗り出し、茶葉から最良の香りを引き出すための栽培方法と処理について実験を繰り返していきました。
そして、その手法が他の農園にも広がり、ロンドンの紅茶市場で高い評価を受けるようになったのです。
その後、テーラーは紅茶栽培に人生をかけ、製茶機械を開発し、製茶工場を作って最良のセイロン紅茶を世界に広めていったのです。
紅茶の歴史に興味のある方は、キャンディ郊外の紅茶博物館を訪ねてください。
ジェームステーラーの功績と遺品が展示されており、実際に使われた研究器具や道具を見学することができます。
サー・トーマス・リプトン 【Sir Thomas Johnstone Lipton】
スリランカの紅茶が世界に広まってきたころ、1890年にトーマス・リプトンは、世界一おいしい紅茶を求めてセイロン(現在のスリランカ)に船出しました。
そして、ヌワラエリアの南にあるウバのハプタレー地域に広大な土地を買って紅茶農園を作りました。
リプトンは、この地でインドのアッサム種を植え、紅茶づくりにブレンディングという巧みな技術を取り入れて、かつてないさわやかな風味の紅茶を作り上げたのです。
これがスリランカ産紅茶の人気を高め、のちに「紅茶王」と呼ばれるまでの地位を築き上げました。
リプトンの紅茶は手頃で質が良いとされて広まり、「茶園から直接ティーポットへ」というスローガンのもと、誰もが気軽に楽しめる飲み物として大成功をおさめました。
こうした功績から、トーマスリプトンはヴィクトリア女王から王室御用達の栄誉を授かり、彼はサー・トーマス・リプトンと呼ばれるようになりました。
彼が、世界的に有名な英国の紅茶ブランド「リプトン」の創業者です。